フィリピン留学は「長時間マンツーマン」を格安で受けられることで、一躍人気を集めました。
しかし近年、その人気に陰りが出てきています。「長時間マンツーマンレッスンを受けても、英語力は伸びない」という事実が明らかになってきたからです。
なぜ長時間マンツーマンレッスンで英語力は伸びないのか、なぜ「英語力が伸びない」と分かっていながら語学学校は長時間マンツーマンレッスンを提供し続けるのかを解説します。
ある語学学校の日本人経営者の反論
サウスピークで「長時間のマンツーマンレッスン(大量のアウトプット)は非効率的。英語力は伸びない」「英語力を伸ばすために必要なのは、大量のインプットと少量のアウトプット」と、繰り返し情報を発信していたら、ある語学学校の日本人経営者から下記の反論が有りました。
(ある日本人経営者の反論)
うちの学校の授業は6コママンツーマンと2コマのグループクラスかオールマンツーマン8コマの2種類が基本です。その他に2コマの無料クラスが受けられるので一日10時間は英語漬けになれます。しかしこれではダメなのです。その他に2時間自習をしてください。フィリピン留学とは12時間英語漬けになると言う事なのです。
授業では先生と自分しかいないのです。だれも助けてくれないので、準備をして受ける授業の効率はまるで違うのです。そして復習はかかせません。どんなにたくさん話をしても一回話しただけで覚えられるはずがありません。
授業中に学んだ英単語や英語表現はその日のうちに覚えてしまいましょう。日本で学習しているのと違って毎日8時間英語を学習していくので、後でやろうとしてもできません。どんどん先に進んでしまうのです。8時間授業を受けたら最低2時間は予習・復習に時間を使ってください。
「フィリピン留学とは12時間英語漬けになることだ!」と10時間のレッスンを受けた後に、2時間の自習を推奨していますが、これも下記の点から問題が有ります。
長時間マンツーマンレッスンの問題1 そもそも12時間も勉強できるわけがない
10時間のレッスンを行った後に、2時間の予習・復習をしろと言っていっていますが…出来るわけないですよね…。特にこれまで英語学習をほとんどしてこなかった初級者には不可能です。
この文章を書いている方は確実に「自分で英語学習をしたことがない」「机上の空論で物事を語っている」だけなのだな、と推測出来ます。
長時間マンツーマンレッスンの問題2 予習・復習の時間が圧倒的に足りていない
もし8時間のレッスンに対して十分な予習・復習をするとなると、最低同じ時間だけ、つまり8時間は必要になります。そうなると「8時間のレッスン+8時間のインプット学習(座学)=16時間」という非現実的な数字になります。こんなに長時間勉強出来ませんよ。1日か2日くらいは出来るかもしれませんが、1ヶ月は続かないことでしょう。
繰り返しますが、8時間のレッスンに対して、2時間しか予習・復習が出来ないのであれば、それは「圧倒的に予習・復習の時間が足りていない」ということです。
長時間マンツーマンレッスンは「無理・無駄・ムラ」の宝庫
予習・復習の時間を確保出来ないだけでなく、「長時間マンツーマンレッスン」の内容自体にも大きな問題が有ります。
長時間マンツーマンレッスンの問題点を「無理・無駄・ムラ」の3つの視点から解説していきます。
長時間マンツーマンレッスンがどうして顧客から支持されなくなったのが分かります。
<フィリピン留学の無理・無駄・ムラ>
フィリピン留学の「無理」……フィリピン人講師の言っていることが分からない。
フィリピン留学の「無駄」……授業の主導権が講師に握られ、自分の学びたいことが学べない。
フィリピン留学の「ムラ」……8時間もレッスンを受けていたら、集中力の限界がくる。
このフィリピン留学の「ムリ・ムダ・ムラ」について順番に解説します。
フィリピン留学の「無理」
まずフィリピン留学の「無理」というのは「マンツーマンレッスン中に、フィリピン人講師が話す英語が理解できない」という状態です。
「中学・高校英文法が怪しい」レベルの初級者に、1日6~8時間のマンツーマンレッスンを受けさせるのは「拷問」のようなものです。なぜなら、フィリピン人講師達が何を話しているのか理解出来ないにも関わらず、長時間のマンツーマンレッスンを受けなければならないからです。
特に初級者の生徒はこの「拷問」が辛すぎて、「朝起きたら憂鬱…」「レッスン中あまりに理解できなくて悔しくて泣いた」ということが起きがちです。
最後に「初級対応」の一例を紹介すると、「うちのフィリピン人講師陣はジェスチャー(身振り・手振り)での指導がうまい」ということを宣伝している語学学校が有りました。フィリピン人講師の「英語」が理解出来ない初級者のために、ジェスチャーで授業をするそうです。「ここまでして長時間マンツーマンレッスンを受講する必要がはたしてあるのか…」と絶句した事例です。
フィリピン留学の「無駄」
フィリピン留学の「無駄」というのは、「フィリピン人講師が長時間マンツーマンレッスンの主導権を握り、『自分の学びたいこと』が効率的に学べない」という状態です。
日本人はマンツーマンレッスンをそもそも受けたことがない人が多く、マンツーマンレッスンの主導権を握れないことが多いです。その場合、フィリピン人講師たち主導権を握ってしまいます。
具体例としては「レッスンの内容が易しすぎる」というものが有ります。「英文法について英語で解説されたけれど、実はそれはすでに日本で学んで知っていたことだった」というのが中上級者でよくある事例です。
また、「日本人学習者にとって興味のない内容を教わる、興味のない英会話をする」というのもよく有ることです。例えば、フィリピン人は鶏肉が好きなので、鶏を識別する英単語は日本語以上に豊富にあります。こういった鶏に関する英単語は日本人が知っても活用出来る機会はほぼないので、期間が限られている留学生活中にあえて学ぶ必要は有りません。
さらに悪い例をあげると、フィリピン人講師に授業の主導権を完全に握られてしまった場合は、「Youtubeの動画をレッスン中にみる」「チェスなどのゲームで遊ぶことを持ちかけられる」といったことも起きます。英語力が低い初級者ほど、この脱線行為が発生しがちです。授業のレッスンマニュアルが満足にない、観光系語学学校でよく発生している事例です。
「彼氏(彼女)とどこで出会ったのか」といった恋愛話に脱線することもよくあることです。マンツーマンレッスンでフィリピン人講師が主導権を握る場合、往々にしてそういうゴシップ話になりがちです。
補足 サウスピークでの取り組み
サウスピークではそもそもマンツーマンレッスンの手順が厳格に決まっています。そのため、レッスンに関係ない雑談やレッスンに関係ないことをマンツーマンレッスン中に行うことを禁止しています。違反した場合はフィリピン人講師も生徒も警告書が発行されます。
フィリピン留学の「ムラ」
3つ目は「ムラ」についてです。フィリピン留学の「ムラ」というのは「長時間マンツーマンレッスンを受けることで、集中力が切れて眠くなる。レッスン中に集中出来なくなる」という状態です。
中学・高校時代に「1時間目から6時間目までの長時間授業」を受けていたとき、1分1秒たりとも集中力を切らさずにいた人はいないと思います。特に昼過ぎの授業が眠くなりましたよね。
フィリピン留学でもこれは同様で、長時間のマンツーマンレッスンを受講していて、レッスンの合間に休憩時間が満足に取れない時に、レッスンに集中できなくなります。
フィリピン留学の「無理・ムダ・ムラ」を象徴する『捨てレッスン』『捨て授業』
フィリピン留学の「無理・無駄・ムラ」を象徴する言葉として『捨てレッスン(捨て授業)』という言葉があります。
その言葉の通り「レッスン(授業)を捨てる」という意味で、「レッスンを真面目に受けない」ということです。マンツーマンレッスンを8時間も受けるのは無理なので、「捨てレッスン」を活用して、いくつかのレッスンで意図的に手を抜きます。
「捨てレッスン」で1番多いのが、「レッスン中に雑談を始める」という事例です。「今日は疲れたから、教材を使うのは止めて、雑談にしよう」と言って、雑談を始めます。
2番目に多いのが、「レッスンに出席しなくなる」という事例です。例えば、理解できないレッスンへ行くことが苦痛になってしまった生徒(親に無理やり送り込まれた学生に多い)は、レッスンを受ける代わりに自分の部屋に閉じこもってスマートフォンで遊んでいます。
変化球としては、「眠いけれど、マンツーマンレッスンを受けないのはもったいない。だから居眠りしなくて済むように、立ちながらレッスンを受けましょう」というものもあります。これはある留学エージェントが推奨する学習法でしたが、はじめて読んだときには唖然としました。立ちながらじゃないと受けられないレッスンでは学べることは少ないでしょうね。
サウスピークでは無理・無駄・ムラを無くしています
本来学習効果がほとんどない長時間マンツーマンレッスンを無理して受けさせているから、上記で紹介した「無理・無駄・ムラ」「捨てレッスン」が発生しているのです。
サウスピークでは長時間マンツーマンレッスンではなく、「マンツーマンレッスンの時間数を適切に制限し、予習・復習を前提とするレッスン、反転授業を導入」しました。その結果、「無理・無駄・ムラ」「捨てレッスン」は無くなりました。
無理を無くす
マンツーマンレッスン前に予習をすることで、理解出来ない英単語・英語表現の数を劇的に減らしました。レッスンで学ぶ内容の8~9割以上を把握・理解した状態でマンツーマンレッスンに臨み、予習で学んだ内容(英単語・英語表現)を生徒自らが選んだ上で、フィリピン人講師に対して実践します。
また、「英語が理解出来ないから、フィリピン人講師とジェスチャー(身振り・手振り)で意思疎通をする」というような、英語学習上で意味がない、無理なことをしなくても大丈夫です。
無駄を無くす
マンツーマンレッスン前に予習をすることで、自分が何を学びたいのかを明確化出来るようにしました。十分な準備をした上で、自分が学びたい内容に絞って学べるようになりました。フィリピン人講師は生徒が学びたい内容に応じてレッスンを行います。
生徒が学びたい内容に沿ってレッスンを行うように、レッスンマニュアルで手順を明確化しました。そのため、フィリピン人講師がレッスン中に行うことを決めて脱線する、ということはなくなりました。
ムラを無くす
マンツーマンレッスンの合間に15分程度の仮眠を取れるだけの余裕を作りました。サウスピークでは眠いときは我慢せずに15分程度の仮眠を取ることを推奨しています。
そもそも一日にレッスンを集中して受けられる時間は限られています。3~4時間が限界でしょう。それ以上の時間数になると、どこかしらで手を抜くか、レッスン自体の中身を薄める必要が有ります。だからこそ、無理して6~8時間もレッスンを受けることなく、合間合間に休憩を入れて体力・集中力を回復させた上で、時間数が限られたレッスンに集中すべきです。
他の人から教わるのはそもそも効率が悪い
「大量のインプットと少量のアウトプット」に基づいてサウスピークの学習カリキュラムを検討した際に、『他の人から教わるのはそもそも効率が悪い』という点に行き着きました。
質の高い参考書を使った1時間の独学で学べる量を10とすると、マンツーマンレッスンではそれが1から3くらいの量になります。純粋に「知識のインプット量」だけを考えると独学が最も効率が良いです。これは大学受験や資格獲得のために一度でも本気で勉強したことがある人には分かっていただけるかと思います。
だからこそ、予習・復習なしのマンツーマンレッスンだけで学ぶのは実はとても効率が悪いことなのです。『マンツーマンレッスンの前に独学で徹底的に詰め込んで学ぶ。その上で学んだ内容をマンツーマンレッスンで実践し、学んだ知識を発展させる」という「大量のインプットと少量のアウトプット」に基づいた学習の流れが理想的なものです。
そして、サウスピークでは予習・復習を事前に行っていることを前提に、全てのマンツーマンレッスンを行っています。「サウスピークで提供される1時間のマンツーマンレッスン」は「予習・復習無しで行う3時間のマンツーマンレッスン」よりもはるかに学習の密度が濃く、効率的です。
肝心なのは「英語力が伸びること」
肝心なのは「英語力が伸びること」ですから、生徒の英語力が伸びている語学学校を選ぶべきです。
サウスピークは、「フィリピン留学でマンツーマンレッスンの時間数を最も少ない時間に制限してる語学学校」ですが、生徒の英語力は圧倒的に伸びています。
第2言語習得論(SLA)で推奨されている「大量のインプットと少量のアウトプット」に基づく「学習カリキュラム」を作成しています。そして「マンツーマンレッスン3時間+グループレッスン1時間+義務予習4時間+自主学習2時間」という1日合計10時間の学習を生徒には行ってもらっています。これがサウスピークの生徒が圧倒的に英語力を伸ばしている秘密です。
なぜ英語力が伸びない「長時間マンツーマンレッスン」が蔓延しているのか
ここまでは「長時間マンツーマンレッスンでは英語力が伸びません」、第2言語習得論(SLA)で推奨されている「大量のインプットと少量のアウトプット」と真逆の方針、「インプットはなし。大量のアウトプットのみ」では英語力が伸びるわけがない、という話でした。
ではなぜフィリピンにあるほとんど全ての語学学校が「インプットはなし。大量のアウトプットのみ」という「1日6~8時間の長時間マンツーマンレッスン」をサービスとして提供するようになったのかを、「営業上の理由」と「学校運営上の理由」の2点からネタばらしをしていきます。
営業上の理由…売りやすい「格安・長時間マンツーマンレッスン」という商品

フィリピン留学は長時間のマンツーマンレッスンを格安で受けられることで注目されました。
フィリピン留学は、もともと「格安な値段で長時間マンツーマンレッスンを受けられること」で注目されました。例えば下記のような営業文句を留学エージェントや語学学校は使うことが有ります。
(フィリピン留学に関わる留学エージェント・語学学校の宣伝文句)
日本でマンツーマンレッスンを1時間受けようとすると、1時間で1万〜1万5千円はかかります。高いですよね。しかしフィリピンであれば、1日8時間のマンツーマンレッスンを受けても格安の料金です。1日8時間マンツーマンレッスンを受けるとなると、1週間で40時間ですよね。それが4週間、1ヶ月で160時間になりますが、料金は「1ヶ月でなんと15万円」です。日本でマンツーマンレッスンを160時間受けるとなると、160~240万円はかかるので、10倍以上お得です。
しかもこの料金には住居費・食費・洗濯代が含まれています。更に語学学校にはメイドがいるので、他の家事も一切する必要がありません。王様(お姫様)のような暮らしをフィリピンですることが出来ます。
こういえば売れるのがフィリピン留学です。一見するととても魅力的な宣伝文句ですよね。特に、英語学習についてよく分かっていないお客さんほど、この宣伝文句に引っかかります。
そして、こういった「格安な値段で長時間マンツーマンレッスンを受けられる」というメリットを強調して、2010年頃から右肩上がりでフィリピン留学業界は成長してきました。
「値段が10倍お得だからといって、英語力が10倍伸びる」わけではない
ただ、2017年頃からこの右肩上がりの成長は止まっています。なぜフィリピン留学が伸び悩んでるいるかといえば、普通の人達が期待してたほど「長時間マンツーマンレッスン」だけでは英語力が伸びないからです。
ここで先程の留学エージェント達の宣伝文句を見直してみると、「値段が10倍お得だからといって、英語力が10倍伸びる」とは言っていないことに気づきます。
たとえマンツーマンレッスンを4週間で160時間受けたからいって、それだけでは英語力は伸びません。1時間のマンツーマンレッスンを有効に活用するためには、最低でも1時間の予習・復習を行う必要が有ります。第2言語習得論(SLA)で推奨されている時間配分だとさらにインプットの割合が大きく、1時間のマンツーマンレッスンに対して2時間~4時間の予習・復習が推奨されています。
英会話経験のない人の場合だと、長時間マンツーマンレッスンで英会話をたくさん出来ることが最初の2~3週間は新鮮に感じます。しかし、それ以上の期間になってくると、「いつも同じ表現ばかり使っているな」「新しい英単語・英語表現を学べていないな」とインプット学習の不足に否が応でも気づいてきます。
「1~3週間の観光のついでに語学留学をするか」くらいの緩い留学生であれば、長時間マンツーマンレッスンでも満足度は高いです。しかし、「真剣に英語力を高める必要があり」、かつ「4週間以上の中長期留学をする」場合には、インプット学習(マンツーマンレッスンの予習・復習)は必須です。
繰り返しになりますが、予習・復習の時間を取ることなく長時間マンツーマンレッスンを毎日受けても「英語力は伸びない」のです。現に、長時間マンツーマンレッスンだけで、英語力を劇的に高められた人は一人もいません。特に初級者で英語力を高めることが出来た人はフィリピン留学において存在しません。これは断言出来ます。私はフィリピン留学に長く関わっていますが、一例も初級者の成功例を見たことが有りません。
第2言語習得論(SLA)で効果があるとされている「大量のインプットと少量のアウトプット」と真逆の方針、「インプットなし。大量のアウトプットのみ」「予習・復習の時間を確保できないくらいの長時間マンツーマンレッスン」で英語力を高められるわけが有りません。
そもそも「長時間のマンツーマンレッスン」を生徒がなぜ受けるのかというと、本来は「英語力を伸ばす」ためだったはずです。でも、「長時間マンツーマンレッスン」では予習・復習の時間を確保出来なくて、英語力は伸ばすことが出来ません。
「格安料金で長時間のマンツーマンレッスンを受ける」という本来英語学習の「手段」の1つに過ぎないことが、いつの間にか「フィリピン留学の目的」になってしまったことが、そもそもおかしい話なのです。
この記事前半で紹介した「捨てレッスン」の中で、「眠気を抑えるために、立ちながらレッスンを受ける」というものがありました。これはまさに英語力を上げるという「目的」と、マンツーマンレッスンを受けるという「手段」が逆転している典型的な例だといえます。「英語力を効率よく伸ばそう!」という考え方ではなく、「損をしないように、いっぱいマンツーマンレッスンを受けましょう」という発想になってしまっています。
この場合、「眠くてレッスンに集中出来ないのであれば、仮眠を取って休憩する。仮眠後に集中力が回復した状態でレッスンを受ける」というようにした方が、無理して長時間マンツーマンレッスンを受け続けるよりも英語力は伸ばせます。
運営上の理由…長時間マンツーマンレッスンを導入すれば「インプット学習の内容」を考える必要なし

「長時間マンツーマンレッスン」を導入していないサウスピークでは、学習カリキュラムで「インプット学習の内容」を指定しています。
長時間マンツーマンレッスンを語学学校が重宝する2番目の理由としては「運営上その方が楽だから」という理由です。
第2言語習得論(SLA)で推奨されている「大量のインプットと少量のアウトプット」の学習カリキュラムを実現するには、マンツーマンレッスン以外の時間に行う「自主学習の内容」について考えなければいけません。「自主学習の内容」については英語学習についてそれなりに理解していないと考えつかないです。そして、語学学校の経営者の多くは「英語教育に精通していない人間」が多いため、「大量のインプットと少量のアウトプット」の学習カリキュラムを実現する方法が分かりません。
そのため、「自主学習の内容」について考える必要のない「長時間マンツーマンレッスン」を導入します。こうすることで、レッスンの内容をフィリピン人講師に丸投げすることが可能になります。
そして、フィリピン人講師が独自の考えに基づいて提供している「英語学習上の効果がほとんど全くない、中身のない雑談レッスン」であっても、留学経験がなく、マンツーマンレッスンについてよく分かっていない、かつ英語力が低い日本人は満足する傾向があります。例えば、「あなたは彼氏(配偶者)とどこで出会ったの?」というようなガールズトークなどの雑談を通して「フィリピン人と異文化交流できた」という点に喜びを感じてしまうからです。
目的意識に乏しい、また語学留学についてよく分かっていない生徒の場合、こういった雑談の楽しさに流されて、英語力の向上について後回しにする傾向が有ります。
「大量のインプットと少量のインプット」を行う学習カリキュラムで結果を出すのは難しい
「長時間マンツーマンレッスン」が非効率的な学習形式であることは、英語学習に取り組んだことのある人であれば「常識」といっても過言ではありません。 例えば、Google で「語学学校の活用方法」と検索すれば、「予習・復習は絶対にしろ」と書かれた数多くのサイトに出会います。
英語力が伸びないことが分かっている長時間マンツーマンレッスンをそれでも多くの語学学校が提供し続ける理由は、「英語力を伸ばす、結果を出す学習カリキュラム」を作れないからです。
第2言語習得論(SLA)が推奨する「大量のインプットと少量のアウトプット」を実現する学習カリキュラムの作成は、かなり難易度が高いものです。なぜなら「生徒の成績が伸びた」という目に見える結果を出す必要があるからです。
大量のインプット学習(予習・復習)を踏まえた上での、アウトプット学習(マンツーマンレッスン)という学習形式を導入するためには、「学習に必要となる適切な教材を選ぶこと」「教材を自習学習でどのように使用すれば良いのか」「自習学習とマンツーマンレッスンの内容を連動させる」といったことを考える必要があります。これらは英語学習について相当詳しくなければ、考えつくことは出来ません。ましてや、フィリピン人講師に丸投げすることはできません。
結果を出せなければ、生徒から「大量のインプットって何のためにやってるの?」「授業をやらずに生徒を放置してるだけでしょ」といった苦情が出てきてしまいます。
それに対して、長時間マンツーマンレッスンを提供していれば、生徒はレッスン自体は受けられるので、たとえそれが学習効果のないレッスンであっても満足する傾向が有ります。この場合、生徒はマンツーマンレッスンを行っている「フィリピン人講師の人件費」に対して授業料を払っているのだから、納得感が有ります。たとえそのレッスン自体が英語力をほとんど伸ばさないものであっても、フィリピン人講師達と楽しく話せればそれで良いのです。まるでキャバクラのようだなと、私個人は思っていますが。
話を語学学校サウスピークに戻します。語学学校サウスピークには「大量のインプットと少量のアウトプット」を実現する学習カリキュラムがあります。サウスピークには、「誰がやっても同じように勉強すれば同じだけ英語力が伸びる」という「再現性のある学習カリキュラム」があります。そのため、常に「生徒の英語力が伸びた!」という結果を出し続けることが可能です。
他の語学学校でも、英語力を伸ばした生徒の体験談を紹介しています。でもこれは「生徒のもともとの英語力が高かった」「その留学生がたまたま個人として優秀だった」というもので、再現性のないものばかりです。
第2言語習得論(SLA)が推奨する「大量のインプットと少量のアウトプット」の学習カリキュラムを導入して、再現性のある結果を出し続けている語学学校は2018年現在サウスピークだけです。