英語学習者にとって「海外就職入門国」であるタイ。タイ就職の求人動向、求められる英語力、人物像(2017年度版)
タイ就職は「海外就職したいけど、はじめての海外生活が不安」という方にとてもお勧めだと思います。なぜなら、タイは物価が安いのに日本的な生活ができる国だからです。
物価も安い、家賃も安い、その割に日本に似た暮らしができる
タイ就職に関して気がついたことは、家賃が安いということです。こういうお家でも3万円〜で住めてしまうんですよ?(バンコクのど真ん中ではないですが、市内勤務でも十分電車通勤圏内)
キッチンの様子。
リビングも広々として、落ち着きます。
この家賃の安さは東京や、地価の高い香港、ジャカルタに比べると非常に恵まれた話だと感じます。なぜなら家賃や物価が安ければ、可処分所得を多く残すことができるからです。基本的に都市が経済的に成長していけば、物価・家賃は高騰します。例えばインドネシア・ジャカルタでは、2012年頃の家賃が6万円相当だったところが、今では8万円程度に高騰していました。(これからも高騰すると思われます。)その意味でも、タイ・バンコクは生活者にとって恵まれた土地です。
都内で就職しようものなら、そもそも満員電車に悩まされることになります。回避しようと都内に住むと、家賃が10万円程度はしますよね。初任給20万円であっても家賃で10万円、保険・厚生年金で数万円引かれ、自由に使えるお金は10万円も残りません。
対して、タイ就職であれば最低5万バーツは支給されます(日本円換算で15万円)。経験を積めばもちろんそれより給与が上がることもありますし、そう考えれば15万円-4万円=11万円と、残る金額は違います。
しかも、タイには様々なレストランもあります。タイ料理は相応に日本人にとっておいしく感じますし、安いタイ料理のお店でも問題なくいけてしまう。食費も押さえようと思えばいくらでも押さえられそうです。(もちろんローカル飯だけでは外国人は生きていけないのですが、日本食も豊富)
日本人が多く居住するBTS沿線沿いは多国籍料理屋も多数。日本の地方都市から最近バンコクに移住した知人は「日本の地方と比べても、バンコクの方がよほど豊か」と。他の国も回っている神農としても、バンコクはとても豊かで暮らしやすいです。
↑バンコクの名店「鮨凜」の海鮮丼。このレベルはそこらへんじゃそうそう食べられません。(ここの日本人マネジャーが実は旧友)
そうそう、日本食レストランもめちゃくちゃたくさんあります。どれだけたくさんあるかというと、たまたま私が宿泊したホテルの目の前には黒豚焼き肉のお店があった、というくらいです。焼き肉のお店ではなく、高付加価値商品の黒豚。たまたまでしょうが、他のアジアの国だとこういうことはありません。
特にBTSのオンヌット駅からプロンポン駅の間までにはものすごく多いなという印象を受けました。どうやら日本人が多く住んでいる地域のようで、やはりそういうところには日本食レストラン市場が生まれるんでしょう。お値段は日本で食べる日本食料理と同程度、とのこと。
冒頭に掲載した家の借り主である友人は、「うまくやれば外食と自炊組み合わせても5,000バーツ(1万5千円)程度に抑えられる。たまには贅沢もしたいし、友人とも飲みにいくのでさすがにもうすこしかかる」と話していました。
日本人居住者も他国に比べて非常に多いため、モノ・サービスが日本人向けに整備されています。私はインドネシアやフィリピンなどで暮らしていて、モノを買いに日本に行くことがよくありますが、タイであればそんなに多くはないのだろうな、と感じました。
鉄道網が整備されていると、生活者として大きな恩恵を享受できる
もうひとつわかりやすい魅力は、交通機関が発達していることが挙げられます。バンコク市内にはBTSというモノレールが通っており、市内を自在に往来することが可能です。これは、実は結構大きな魅力なんです。
というのも、成長する発展途上国が抱える問題のひとつは、交通期間の未整備さなのです。例えばインドネシア・ジャカルタは世界最凶の渋滞国家だといわれており、原因は自動車がバカ売れしたということもあるのですが、公共交通機関が脆弱だからです。要は、電車がないから。日本ではあたりまえのように電車がある恩恵を享受していますが、電車がないところで暮らしてみると「電車がないって、こういうことか」と気付きます。
仕事中の移動、休日の移動が独力(電車もしくは徒歩)で可能であることは、実はものすごく大きな魅力なのです。ものすごく地味なポイントで日本にいると全然気がつかないことなのですが、住んでみると超重要です。
これは余談ではありますが、電車がある国・都市の方が、街を歩くローカルの人々の美的意識が高いように最近思います。タイ・バンコクに来て最初に感じたのは、「タイ人って、かなりオシャレだな。日本人と見分けがつかない」ということ。もちろん、タイ民族は顔がそもそも日本人と似通っているということもありますが、着ている服がオシャレでした。例えばベトナムなどと比べると、よほどオシャレです。
これは仮説なのですが、公共交通機関が発達していると人目に触れる機会が圧倒的に多くなるためではないでしょうか。電車がないと、あとは車を運転するかバイクかどちらかしかありません。そこでは、誰も見ていないのだから服なんてどうでもいいと思ってしまうのでは?と私は考えています。
ちなみに、歩道を歩きスマホしながら歩ける治安の良さ、歩道の広さも特筆すべき点ですね。OLと仏僧も歩ける。
超重要ポイント。「生活でストレスが少ないほど、仕事に集中できる」
タイ就職を取材して感じたこと、それは「これなら仕事に集中できるな」ということです。私は2012年当初インドネシア・ジャカルタで暮らしていましたが、当時タイに比べると生活で大変なことも多かったです。ジャカルタは特に渋滞がひどく大気汚染もあり、それだけで生活上ストレスだったんですよね。
↑ジャカルタの渋滞。向こうの方まで続いています。バンコク市内も渋滞はあれど、電車があるから回避はできる。
現在のタイ・バンコクはそういう生活ストレスはほぼ皆無と言えるでしょう。これは海外就職という「仕事」をするならなかなか良い環境です。海外就職は、仕事がそもそも結構大変です。ローカル社員からも信頼を勝ち得なければいけないですし、慣れない海外生活をしながら仕事も大変、というのはそれなりの負荷がかかります。
しかし、タイ就職であれば、海外とはいえど生活上のストレスはそうでもないのではないでしょうか。これが「海外就職入門国」としてタイ就職をオススメできるおおきな理由です。
※中には街が汚くて整備されていない方がハングリー精神が湧く、というような方もいらっしゃると思うので、そういう方は他の国を検討された方がマッチするとは思います。