こんにちは。トリップアドバイザーのShunです。
意外と観光地らしい観光地がないのがセブ市内を実際に訪れた人が抱く感想だと思うのですが、セブが観光地として有名たる所以は少し足を伸ばした範囲にいわゆる”観光地らしい観光地”が多く点在しているからでもあると思います。
今回はその中の1つ、現地セブでは「奇跡が叶う教会」として有名なSimalaへと行って来ました。現地の人にはそのように有名なSimalaですが、その荘厳かつ絢爛な見た目から観光地としても有名な場所でもあり、クリスチャン以外の方が訪れても楽しめる場所ですし、実際にクリスチャン以外の方が訪れることも多いです。
(目次)
シマラの場所
シマラの教会はセブ市内から南の方へとバスで約2時間ほどの距離にあります。
シマラへの行き方
まずはセブ市内にある「South Bus Terminal(サウスバスターミナル)」へと向かいます。
そこからシマラ行きのバスが出発しています。サウスバスターミナルまではタクシーで行くことができます。セブにはノースバスターミナルとサウスバスターミナルと2つ大きなターミナルがあるので間違えないようにしてください。
ターミナルの内部の様子。
ターミナルへの到着後は、係りの人にシマラへと向かうバスがどれなのか聞いてみてください。「Which bus goes to Simala?(ウィッチバスゴーズトゥーシマラ)」と聞いてもらえれば大丈夫です。
セブのバスは特段時刻表があるわけではなく、満員になり次第発車するので、その場で係りの人に聞くのが一番確実でしょう。また、待ち時間も読めないので、少し余裕を持って早めの行動を心がけたほうがよいでしょう。
このような感じで多くのバスが並んでいます。
バスはエアコン付きと冷房なしのものがありますが、冷房付きの方が砂埃や排気ガスなどが入ってこない分快適です。ただし、時間によってはエアコン付きのバスがない場合もあるので、その時はいつ来るかわからないエアコン付きのバスを待つよりは出発できるバスに乗った方がよいでしょう。バスの料金は片道50ペソ程度で、エアコン付きのバスだと20ペソ程度高くなる場合が多いです。料金は途中で係りの人が集めに来るので、その時に渡しましょう。
バスが出発後、2時間ほどするとシマラの街につきます。場所は円形のロータリーがあり、その一角にJollibeeの店舗があるところですが、周囲の乗客、あるいは運転手の方に確認するのが一番確実でしょう。大体の場所を把握するために、Google Mapでシマラ周辺の地図をダウンロードしておいた方が、いつ頃から降りる場所に注意しておく必要があるか分かるので、楽です。
シマラの最寄りの道路沿いで降りたら、そこからはトライシクルでの移動になります。周囲にはトライシクルがたくさんいるので、すぐに見つけることができると思いますが、他の観光地の例にも漏れず、シマラでも観光客相手にぼったくろうとしてくる運転手がたくさんいるので、うまく交渉するようにしてください。
トライシクルはこのようにバイクの横にサイドカーをつけた乗り物です。
世界の車窓から(フィリピン、シマラへ向かう途中のトライシクルの車窓より)
世界の車窓の内側です。トライシクルの中はこのような感じです。定員はシマラの教会に向かう場合は3~4名ほどでしょうか。天井はやや狭いですが、2名で乗ってもそれなりにスペースがあり、見た目よりも快適です。あまり多くの荷物を持って移動するのは防犯の観点からオススメしませんが、大きめのバックパックくらいであれば持ち込めるスペースもあります。
ただし、どうしても観光地に行くと値段をふっかけられるのは致し方ないところですね。片道100ペソくらいならまぁ、許容した方がいいのかなと思いました。
と言いますのも、もっと安い値段で行ってくれるという運転手を捕まえて、シマラの教会を見ている間も待ってもらうようにお願いして話がまとまったと思っていたものの、帰りにバスの乗り場の近くに着いた時に、500ペソを要求されました。そして、話が違うだろ、という話をしていると、その運転手の知り合いももう1人出て来て面倒そうだったので、「300でどう?行きで100ペソ、待ち時間で100ペソ、帰りで100ペソで300」と提案するとそれで納得していました。
行きの他のジプニーも片道100ペソと言っていたので、通常よりは高いですが、あのあたりの地域で、特に観光客に対しては片道100ペソが1つの基準ではないでしょうか。
ちなみに、ちょっと面倒になりそうな時にはあまりこだわりすぎずに、フィリピン人と争いごとを避ける方向に考えた方がよいです。100ペソ程度の話で揉めるくらいでしたら、「100ペソって言っても230円くらいだよなぁ。そんなんで争うだけ無駄だな」と考えた方がよいでしょう。
(参考記事:セブ島の治安について)
トライシクルに15分ほど揺られていると、シマラの入り口に到着しました。門に飾られているのはAVE MARIA(アヴェマリア=祝福あれ、マリア)の文字。
そして、到着前には全然知らなかったのですが、シマラに入場するためにはドレスコードが設定されています。男性であれば、タンクトップ、ハーフパンツ、帽子などは不適切な格好とみなされて入場を拒否される恐れもあります。女性であれば、タンクトップや肩の出るようなドレス、スカートやショートパンツなど露出が多い格好は不適切な格好に分類されてしまうので、注意してください。
ただし、僕はハーフパンツを履いていながらも入場が許可されたのですが、それは外国人に対する寛容さゆえであったように思います。シマラの中に入るとよく分かりますが、普段はラフな格好を好むことが多いフィリピン人が、このドレスコードを守っていたので、できる限り従った方がよいと思います。
シマラでの過ごし方
中に入るといきなり、このような光景が広がります。
このように長い階段を登り、より見晴らしの良いところへと行ってみましょう。
階段を登る途中の風景です。
階段を上るとかなり、教会の本堂に近づいた感じがしますね。
ここで左側を振り返ると、この眺めです。真ん中に池がありますね。
”We love MAMA MERY”の文字もあるように、こちらのシマラは聖母マリアを祀っている教会です。
こちらはサウスピークのフィリピン人講師からもらった写真ですが、中庭を全体的に撮るとこのような感じになります。
別アングルからの一枚。この平行に走っている部分の上を渡っていきます。
教会の本体が見えます。他の一般的な教会と比べてとても壮大なつくりの教会ですね。
こちらもフィリピン人講師からもらった写真です。加工してあるものですが、元が良くないと加工してはこのようにはならないので、シマラの教会の建物の素晴らしさを感じます。
教会の建物は細部に至るまで作り込まれています。
非常に景色がよく、遠くの海を眺めることもできました。
雲が広がります。
海が見えてテンションが上がった自撮りです。
徐々に教会の奥へと進んでいっています。
教会の様々な所に像が設置されています。中には聖書の1部分を再現している像もあるようでした。そのあたりも勉強してから訪れるともっと楽しめるかもしれません。予習が必要なのはサウスピークでの英語学習と同じですね。
(参考記事:反転授業:サウスピークが毎日最低4時間もの自習時間を設けている理由)
太陽の光にきらめく像。
右側に見える階段の始まりのあたりがシマラの教会の入り口で、そこから左の方へと登っていき、建物の中を渡り、本堂の方へと向かっていきます。この写真のあたりが本堂への入り口です。
中に入ってみましょう。
シマラの教会の内部には蝋燭を灯す燭台が設置されています。この燭台の前でお祈りをしている方も多いです。
ちなみに灯されている蝋燭の色には意味があり、それぞれ上の写真のような意味を持っています。何が書いているか分からない場合は英語の学習が不足しているので、サウスピークで1日10時間英語を勉強してから出直してください。(とはいうものの難しい単語は多いですね。笑)
(参考記事:平均10時間の学習時間、徹底的に英語学習が出来る環境)
ゴールド:癒し(健康、回復、スピリチュアル、家系)
グリーン:富/成功(試験、勉学、経済的、ビジネス)
ブルー:忍耐(雇用、キャリア、配属、昇進)
バイオレット:達成(もがき、努力、旅、航海)
レッド:愛(結束、友情、婚約、家族)
イエロー:平和(勇気、強さ、希望)
ホワイト:純粋(悟り、導き、正しい道)
オレンジ:和解(恋人、妻、夫、敵、家族)
ピンク:神への謝恩/幸福/喜び(身体的、精神的)
ブラック:魂(赦し、恩赦)
ブラウン:使命(婚約の結びつき、神の使者、単身)
グレイ:解放(よくないこと、物事、精神)
クリーム:改宗/信仰(子供、世帯、カップル)
このように燭台の近くで蝋燭を売っている場所があるので、自分の願いに関連する色の蝋燭を書いましょう。ちなみに1人1本などの決まりはないので、何本も買っている人もよく見受けられます。僕も3本買いました。値段は失念してしまったのですが、蝋燭の割に結構いい値段するな、という印象を持った覚えがあります。
こちらは燭台の前に書いてあるお願いの仕方です。蝋燭を灯す前に、このお願いを読みましょう。
僕はゴールド、ブルー、ホワイトの3色の蝋燭を買いました。
お願い事をした後で、いよいよ蝋燭に火を灯しましょう。このようにすでに火が灯っている他の蝋燭から火をもらいます。熱でゆるくなっている蝋燭もあるので、気をつけてください。
そして、燭台の空いているところに自分の蝋燭をさしましょう。これも場所を選ばないと、中に蝋燭が残っていたりして、蝋燭をさした後に固定がゆるくて傾いてしまう、というちょっと悲しい思いをすることになるので気をつけてください。
もう一本、灯しましょう。
蝋燭をさし終わった後にももう一度お願い事を心の中で唱えます。
灯して燭台に固定した僕らの蝋燭です。
燭台には多くの蝋燭が灯されていて綺麗ですが、これだけのお願い事をシマラにきた人々がしていったのだと思うと少し切なくも感じます。
蝋燭も灯し終わった後で、もう少し進んでみましょう。
こちらのコーナーにはシマラにお願い事をして叶った人の手紙が掲示されています。歩けなかったけどシマラにお願いをして歩けるようになった、という内容のものが多いです。
その手紙がちょろっとあるだけではなく、このように壁一面に貼られています。ちなみにこの写真に写っているものでも、まだまだほんの一部です。
シマラにはこの蝋燭を灯す他にも、マリア様の像に直接お願いごとをするというルートもあるのですが、そちらはかなりの待ち時間を要します(この日は2~3時間程度の待ち時間が想定されるとのこと)。
この日は着いたのがお昼頃で、そちらの列に並んでいたら、セブに戻るのが遅くなってしまいそうなので、そちらは諦めました。もし、そちらの列にも加わり聖マリア像を見たい方は、早めにセブを出発するのをオススメします。
と、いうわけで教会の中には他に見るところはなかったので、外に出てみました。
外に出ると空の青に映えるシマラの教会の白色が美しいです。
高い位置に設置された像は空に浮かんでいるかのよう。
少し遠くから眺めた、教会の本堂。フィリピンの建物としては、とても豪華かつ絢爛なのでヨーロッパの風を感じます。
海と教会が一枚の写真の中に収まるので、非常に綺麗ですね。
ここからも海が見えますね。
塔には今にも飛び立ちそうな鳩の像があしらわれています。
シマラの建物は非常に綺麗なので、写真を撮るのにも絶好のポイントです。日本人だとキリスト教には思い入れはないけど、観光地としてのシマラに行きたい方の方が多いでしょうがそれでいいと思います。
実際にシマラを訪れるフィリピン人にとってもこの綺麗な建物は撮影スポットになっていますし、写真を撮っている人も多いです。ただ、彼らも写真は撮りますが、メインはお祈りに来ることにあるので、そういった部分での配慮はしてあげた方がよいのではないかなと、燭台を目の前にして病気の子供を抱えながら真剣に祈っているフィリピン人の親を見て思いました。
シマラの教会の本堂も方も、もちろんとてもよい撮影対象ですね。
教会の敷地内には絵になる場所が多々あります。
シマラの教会全体を望めるところで撮影。ここだけまるでフィリピンではないかのようですね。
帰る前にも正面から教会の本堂をパシャり。
正面右側。
ちなみに、タイトルにある奇跡を頼みにいった話ですが、結局奇跡は僕には起こらなかったのですが、それでも僕はシマラみたいな場所は好きだし、あるべきだと思いました。
自分が何かしたいけどできずにもどかしい、そういうこともあると思います。そんな時にただその状況を眺めているだけではなく、何かしら自分でもできることがしたい。特に多くの人が悲しみを抱えながら生きているフィリピンでは、こういった場所が必要なのではないかな、と思いました。
フィリピンの人々の心の拠り所となっているキリスト教への信仰をここ、シマラで感じるのも、フィリピンに対する理解を深めるよいきっかけとなるのではないでしょうか。オススメの観光地です。