【この記事のポイント】
・発音矯正レッスンで発音のハウツーを学べた
・人前で英語で意見を述べることがいい経験になった
名前:Ryuji Gau(我有 隆司)さん
職業/年齢:28歳、弁護士志望、司法修習準備期間(東京大学法科大学院修了)
留学期間:2週間
開始時の英語力:TOEIC800点台
世界中の弁護士と渡り合うには、TOEIC800点台では不十分
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ーー留学お疲れ様でした!今回の短期留学の目的は何でしたか?
この留学後に、1年間の司法修習を経て、ベンチャー企業への法務支援が専門の法律事務所で弁護士として活動する予定です。より必要とされる法曹人材になるために、就業前のこの時期に自身の弱点である英語力を補強すべきだと考え、今回留学に踏み切りました。
ーーTOEIC800台の実力でありながら、英語が弱点とはどういうことですか?
弁護士の中には、帰国子女など英語が堪能な方も多くいらっしゃいます。その中で私は受験英語をやってきただけなので、英語を使う海外案件で経験を積むにあたり、一歩抜け出したいんです。
実は、自分の英語力では心許ないと痛感するきっかけがありました。法科大学院の1年目(※)に授業の一環で、?アメリカ等から教授を多数招いて講義をしていただき、東南アジアや中国から来日した学生らも交えて議論する勉強合宿に参加したときのことです。
そこでは、全体の1割ほどしかいない彼らが積極的に発言するのに対し、多数派の日本人学生は、帰国子女組と一部のスピーキング上級者のみが奮闘し、スピーキングが弱いわれわれ受験英語組は「帰国子女組、頑張れ!」と応援するばかりでした。このとき、「これからは英語ができる弁護士との競争だ」「このままでは競争の舞台にすら立てない」と危機感を持ちました。
(※)法科大学院の既修者コース2年生
ーーそのような経緯があったのですね……法曹界でも英語力が必須の時代なのですか?
法曹の仕事は幅広いので、就職や弁護士業務をこなす上では、英語力の低さが致命傷になるケースは少ないでしょう。ですが、例えば企業法務において英文契約書を監査する仕事は存在しますし、海外企業との契約交渉といった国際的な案件は溢れていますから、キャリアアップのために英語力はとても重要です。
また外資系に限らずとも、法律事務所への就職を考えると、少なくとも英語への苦手意識は払拭しておいた方が有利でしょう。
ーー国際的な案件に携わる弁護士に必要な英語スキルとは?
弁護士として英語を使って複雑で緻密な交渉や、書面作成を行うために、膨大な専門用語や法律文書特有の言い回しのインプットが必要です。国をまたいだM&Aならば、英語での的確な意見陳述を迫られます。
そこで、まずは特化型の英語力を磨く下地として、誰が読んでも齟齬がなく、かつ文法や構文が正確な文章を書く為のライティングスキルや、内容が整理されていて、文法・発音が正確なスピーキングスキルを固めなくてはいけません。
幅広い案件を任せられる弁護士を目指すには司法修習生になる直前の今がチャンスだと思いました。
(参考記事:「英語 x 弁護士 x 発展途上国カンボジア の掛け算でキャリアを最大化!日本人国際弁護士、村上先生に聞く」)
ーー留学先にセブ島を選ばれたのはなぜですか?
実は最近、法曹志望者の間でセブ島留学が注目されているようです。私の周りでもセブ島に留学している法学部生・法科大学院生・司法試験受験生はかなりの数いましたし、大手の法律事務所では、新人研修の一環でセブ島留学を組み込んでいる、という話も聞いています。
ーーそうなんですね!ひょっとしてサウスピークも、法曹志望者の方からのご紹介でしょうか?
その通りです。今回は時間が限られているので、真面目な雰囲気の学校に、と法科大学院生の友人に伝えたところ、「真剣に勉強したいならサウスピークだ」とおススメされたんです。留学決定後に知ったのですが、なんと私の卒業した東京大学法科大学院の同期200人程度のうち、私以外の5人がサウスピークの卒業生でした。「勉強熱心な同期生が選んでいる学校なら安心だな」という印象も受けました。
サウスピークの学習環境は、司法試験前の雰囲気に似ている
ーー期待されていた、サウスピークの学習環境はいかがでしたか?
司法試験前の雰囲気に似ていたのですぐ順応できました。司法試験前の法学生は、連日黙々と勉強しているので、サウスピークの10時間勉強に関しては「集中して勉強すればそれくらい経つよね」くらいの感覚です。普段どおりに勉強に集中できる学習環境でないと留学した意味がないので、この点の合致は重要でした。来てみたら6人部屋のルームメイトの中に、なんと自分の他にも(※)司法修習生を目指す人がいて、心強かったです。
(※)関連記事:「弁護士業にも英語の時代!就職を目前に控えた弁護士の卵達がセブ島で英語留学に来る理由」
私の在籍した日本語禁止校では、食事中の英会話が最高のアウトプット学習の機会で、単に10時間勉強する以上の効果を感じました。「本気で英語力を伸ばす」という目的を共有する、20歳前後の学生から経験豊富な社会人までの様々なバックグラウンドの方々との会話は、大変刺激的で勉強になります。
人前で英語で意見を述べる場数を積むという、期待以上の収穫
ーー元々英語力の高いRyujiさんですが、何かお気に入りのレッスンはありましたか?
発音矯正レッスンです。以前からざっくりと英語の発音についての知識はありましたが、自分の発音方法が正しいかは分かりませんでした。身体的なハウツーを正確に学べたので、帰国後も自力で発音矯正に取り組めそうです。
ーーご満足頂けて嬉しいです。ほかに今後の学習に活かせそうな気づきはありましたか?
人前で自分の意見を述べる経験をたくさん積めたのは期待以上の収穫でした。うまく話せることもあった反面、留学最終日のディベート大会と、ランチタイムに「百人一首」についてのスピーチで焦ってしまい、いずれも大失敗をしてしまいました。ですがこれらもまた、意識改革のきっかけになった良い経験です。
実際の仕事では、より緊迫した雰囲気の中で、専門的な知識や自身の見解を、正確な表現で述べないといけません。案件の大小にかかわらずミスが許されない仕事なので、単語や文法レベルで混乱していられないと再認識できました。こんなに重要な気づきを得られるなら、2週間と言わず2ヶ月くらい留学したかったですね。
↓サウスピーク卒業後、留学経験をどのように活かされているのかを知るべく、卒業後約2週間後にもインタビューを行ないました。
短期留学で得た気づきを基に、日本で試行錯誤【追跡インタビュー】
ーーお久しぶりです!その後の英語学習の進捗はいかがでしょうか?
帰国後は、家族間の会話を可能な限り英語で行い、伝わりやすい英語を、なるべく正確な発音で、文法ミスに気を付けつつ話しています。留学最終日の失敗から、「動揺しても的確にコミュニケーションを行えるよう、身体で覚えるべきものは身体に叩き込み、かつ困ったときに使える言い回しのストックを増やすこと」が重要だと学べたので、日常生活から実践しています。
ーーかなりストイックですね!留学前と後では何か変化はありましたか?
たった2週間でしたが、それでも上達した実感があります。以前から道に迷った外国人の方に積極的に声をかけ、英語で道案内をすることを心がけていましたが、留学後は複雑な道のりでもかなり流暢に案内できるようになっていて、成長を実感しました。
そして何より、これからの英語学習への課題意識を明確にできたことが大きな成果です。今回の留学では、日常的な英会話、人前での即興スピーチ、英語でのディスカッション等で、いくつもの成功と失敗を経験できました。それらを踏まえ、「何をどうすれば上手くコミュニケーションが取れるのか、そのためにどのような英語学習をすべきか」を逆算して考える癖がつきました。
ーー今後の抱負をお願いします!
引っ越しも済み、いよいよ司法修習生としての生活が始まります。友人のベンチャー企業立ち上げを支援した際に抱いた、「法律の仕事でイノベーションの現場に携われるのだ」という高揚感を忘れずに、「司法×英語」という強みで、世界を目指して成長している日本のベンチャー業界を盛り上げる一翼を担えたらよいな、と考えています。